多くの方がXMの利用を検討する際に、「XMはどのように顧客の資産を守っているのか」と疑問に思います。
インターネットで調べると、多くの情報源が「XMの資産はイギリスのバークレイズ銀行に保管されており安全」とか「AIG保険で信託保全されているため、顧客の資産は100%返金が保証されている」と説明しています。
しかし、2024年現在、XMTradingの公式サイトにはバークレイズ銀行やAIG保険の記載はありません。このギャップについて真実を明らかにするため、XMTradingに直接問い合わせてみました。
今回はその結果を基に、XMの顧客資産保護について詳しく解説します。
それでは詳細を見ていきましょう。
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XMの信託保全と分別管理の真実
XM公式サイトのFAQセクションに、「XMTradingでの入金は安全ですか?」という質問があります。その質問に対する公式の回答は次のようになっています。
また、XMに直接問い合わせたところ、資金は信託保全され、ヨーロッパの信頼できる銀行で分別管理されているとの回答が返ってきました。
公式サイトの回答
- XMの資金と顧客の資金は分別管理(信託保全)をしている
- それらは欧州優良金融機関の信託口座にて管理している
信託保全と分別管理の違いがわからない方のために、これらの概念を簡単に解説いたしますね。
XMが実施している分別管理
分別管理とは、顧客の資金をXMの運営費と分離して保管する方法です。
日本の金融庁の下では基本とされるこの管理ですが、海外のFX業者の中にはこれを公表していないところもあります。
これは資金管理の基本的な要件ですね。
XMにおける信託保全
分別管理とは言っても、具体的には3種類の方法があり、それぞれの特徴と安全性が異なります。
3つの分別管理方法
- 信託保全口座で保管
- 他の金融機関口座で保管
- 運営費用とは別管理だが社内で保管
その中で、XMは「信託保全口座での保管」という最も安全な方法を採用しています。
他の2つの方法(他の金融機関口座での保管と社内保管)は、FX会社が破産した場合、顧客の資金が差し押さえられるリスクがあります。
しかし、信託保全口座での保管であれば、FX会社が破産しても顧客の資金が差し押さえられることはありません。
これは、XMに預けられた資金が非常に安全であり、万一破綻しても全額保護されるということを意味します。
次に、よく言及されるバークレイズ銀行とAIG保険の加入状況についても検証してみましょう。
XMの分別管理とバークレイズ銀行・AIG保険の関連性
重要なのは、資金がどの金融機関に保管されているかという点です。
実際にバークレイズ銀行やAIG保険に加入していると公表されていないため、もし信頼性の低い銀行であれば懸念されます。
元々、バークレイズ銀行の信託保全口座での分別管理やAIG保険の話は、XMがキプロスの規制を受けていた時代のものです。
当初の管轄はキプロス
日本で口座開設を行う際には「XM Trading」というサイトを使用しますが、もう一つ「XM.com」というサイトも存在します。
両サイトは見た目がほぼ同じで、ロゴが異なる点が唯一の違いです。
XM.comではバークレイズ銀行とAIG保険への加入が公表されています。
XMTradingに対しXM.comとの関係を問い合わせたところ、「XM.comとは別会社である」との回答を得ました。
一方、XM.comからは「XMTradingはグループ会社である」との情報がありました。
このような矛盾が生じるのは、ライセンスの問題が背景にあります。
以前はXMがキプロスで日本向けを含むすべての口座を管理していましたが、キプロス金融庁の指示により日本人向けの営業を停止。
そのため、日本人向けの口座はセーシェルで管理されています。
では、セーシェルの口座はバークレイズ銀行やAIG保険に加入しているのか?
この点について、サポートに確認した結果を紹介します。
バークレイズ銀行の使用は事実無根?
2019年6月初旬に、公認銀行について問い合わせを行いました。
しかし、どうしても詳細を教えてくれないのです。
これにより、分別管理についても疑問を持ちましたので、契約条件を確認することにしました。
顧客との契約条件は、XMの公式サイトの「契約条件」セクションに明確に記載されていました。
57. CLIENT MONEY AND ASSETS 57.1 Without prejudice to the provisions of the immediately preceding Section of this Agreement, all Assets (including, without limitation, cash, or only in those instances in which we may agree otherwise, other assets, such as collateral (by which we mean investments, securities, bonds or any other financial instrument, property or asset acceptable to us in lieu of cash) handed over by you to us, or which we hold on your behalf for the provision of our Services (“Client Money”), will be held in an account with an approved bank and will be segregated from the Company’s funds. Your Client Money may be pooled with the funds of other clients in a general omnibus account.
公式サイトには契約条件が英語でのみ掲載されており、日本語訳は存在しません。そこで、ここに日本語に訳した契約条件を示します。
日本語訳
57.顧客資金と資産 57.1この契約で前述した規定を害さない限り、すべての資産を承認された銀行に保管し、企業の資金とは隔離された口座に保管されます。 あなたの顧客資金は他の顧客資金と一緒にオムニバス口座に蓄えられます。
契約条件には「顧客の資産を第三者の優良銀行で分別管理している」と明記されています。
これにより、ヨーロッパ政府の基準を満たした公認銀行がXMの顧客資金を保護していることが確認できます。
ここで「バークレイズ」と名指しで言えば良いのでは?と思われるかもしれませんが、何らかの事情があるのでしょう。
次に、AIGの件についても探っていきます。
AIG保険に関する情報は非公開
次に、AIG保険の詳細をライブチャットで問い合わせました。
その結果、担当者から以下のメールが届きました。
お世話になっております。先日は日本語ライブチャットへご訪問をいただきありがとうございます。担当部門よりの回答がございましたのでご案内申し上げます。回答までお待たせいたしましたこと、お詫び申し上げます。
AIG保険については弊社方針により開示する事ができません事を確認致しました。
お客様のご資金に関しては最優先の配慮がございまして契約条件57.1に記載の通り欧州の優良銀行にて、完全分別管理をしております。そのため、お客様の資金を弊社資金として扱うことは一切ございません。分別金額には上限ございませんので、お客様残高は全額安全です。
よくあるご質問「私の資金は安全ですか」:https://www.xmtrading.com/jp/faq (以下)もご一読下さいませ。
このような回答を受け取りました。
つまり、AIG保険への加入に関する情報は公開できないが、欧州の認定された優良銀行での分別管理がしっかり行われており、資金は完全に保護されているということです。
・・・結果的には事実があいまいにされたようですね(笑)
これについて、まとめてみましょう。
資金管理まとめ
- 日本人顧客の資金は欧州優良銀行の信託口座で信託保全(分別管理)されている
- その欧州優良銀行がバークレイズかは言えない
- AIG保険に入っているかも言えない
XMは情報開示に一定の制約があるものの、安全性は保証されていると言えます。
その根拠は金融ライセンスにあります。日本人向けの口座はセーシェルのライセンスを持ち、親会社はキプロスのライセンスを有しており、信頼性が高いです。
信託保全のないXMで自己資金を守る方法
これまでにXMの分別管理の仕組みについて説明してきましたが、それでもXMの資金管理に対して不安を感じる方もいるでしょう。
そのような方のために、個人で行える資金管理の方法を紹介します。
自分自身で管理することは、最も安心できる方法かもしれませんので、ぜひ実践してみてください。
利益をそのままにしておかない
資金を安全に保ちたいなら、FX口座に利益を残すのは避けましょう。
たとえば、「有効証拠金が400万円を超えたら出金する」といった自分だけのルールを設定することを推奨します。
なお、有効証拠金が400万円を超えるとレバレッジ制限が適用されるため、これにも注意が必要です。
そのため、FX口座にはトレーディングに必要な資金のみを保持することが重要です。
XMの信託保全に関するよくある質問
こちらでは、XMの信託保全や分別管理に関するユーザーからのよくある質問に回答していきます。
XMのライセンスはどの国発ですか?
XMはセーシェル金融庁(FSA)のライセンスを取得しています。
セーシェル金融庁の規制では信託保全の義務がないため、XMは分別管理を採用しています。
分別管理(信託保全)のデメリットはなんですか?
分別管理のデメリットは、信頼性と安心感に関連しています。
信託保全があれば、「○○との信託保全契約があります」と公表され、XMが破綻しても顧客資金の返金が保証されます。
しかし、分別管理はその実施が申告に基づくため、実際に行われているかの確証はありません。
もし、分別管理が実施されていなかった場合、破綻時には返金が行われないリスクがあります。
これが分別管理の大きな不安点です。
XMは信託口座を使用して分別管理を実施しているため、実際のところ信託保全と大差ないかもしれませんが、信託保全(分別管理)を行う銀行の詳細が公開されていないため、完全な安心は得られません。この点は理解しておく必要があります。
分別管理(信託保全)にリスクはありますか?
XMは信託口座による分別管理(信託保全)を行っており、XM側はリスクがないと主張しています。
しかし、信託保全を行っている銀行が公開されておらず、その確認ができない状態です。
この点を考慮すると、リスクは確かに存在するため、大きな金額を預ける際には慎重になることが求められます。
XMの 口座タイプごとの分別管理(信託保全)の差異はありますか?
口座のタイプに関わらず、資金管理方法に違いはありません。
一般的に、信託保全ではなく分別管理が採用されています。
XMの信託保全と分別管理のまとめ
この記事では、XMの信託保全と分別管理について詳しく説明しました。
まとめると、以下の点が明らかになりました。
XMの信託保全・分別管理まとめ
- 信託保全はしていない
- 顧客の資金は分別管理を実施している
- バークレイズ銀行ではなく、欧州の優良銀行で分別管理をしている
- AIG保険については開示できない
- ライセンス取得等の安全面はばっちり
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